Friday, May 15, 2015

機会損失

1年前、それまで借りていた敷地面積1,600坪のストックヤードを、移転のために解約させていただいた。
その際、横10メートルの立て看板があったのだが、こちらとしてはできればそれをそのままにしておきたかった。
移設するにもコストがかかるし、もし残しておけばきっと次の借り手の人も喜ぶだろうと思ったから。

そこで地主さんに、「この看板は残しておきましょうか?」と聞いてみた。

・・・ところが、地主さんは(去っていくんだから何も残すな)と言わんばかりに、「いやいや、いらないよ」と。
まあそれなら撤去するしかないので、コストをかけて立てたものをコストをかけて撤去した。

そこでつい最近、その場所を久しぶりに通ってみたところ、未だに誰も借り手がいないようだ。
これはまさしく「機会損失」だ。

もし仮に看板をそのまま残しておいて、ホームセンターで5万円かけて「貸地」というシールを貼ってでかでかと宣伝していたら、もしかしたらすぐに借り手が見つかったかもしれない。
もしかしたら、毎月60万円の家賃収入がすぐに入っていたかもしれない。

【看板を残して、もしすぐに借り手がついた場合】
・広告宣伝費 5万円
・60万円の収入×12ヶ月(解約後1年経っているから)=720万

【今から看板を新設】
・広告宣伝費(看板新設)50万

どちらが良いかと聞いたら小学生でも答えられる。

解約させていただいた側だから何も言えないが、あの地主さんはこのことに気付いているのだろうか。
むしろ、「元々先祖の代からあって自分が買った訳じゃないから、別に借り手がいてもいなくても良い」という考えなのか。
そこは人それぞれだから特に気にしたくはないが。

お金に関わる判断は、ときには感情論も必要だが、ほとんどの場合は感情を抜きにして、平常心で先読みをして、もっとも正解だと思われる回答を論理的に導き出さなければいけない。

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